抄録
在宅ケアの諸問題を知るために、訪問看護ステーションの協力を得て在宅でストーマケアを受ける患者宅を訪問してその実際を調査した。その結果、ストーマに対する観察力や表現力などの基礎的な知識や技術の不足が、訪問看護ステーションのみならず一般病棟や外来にも認められた。また知識不足のためストーマを正しい用語で表現できず、そのことが連携を障害すると思われた。在宅介護に於けるオストメイトの割合は低く、訪問看護ステーションがそのためだけに予算や人員を割くことは難しい。一般臨床の場にストーマケアに関する知識や技術の啓蒙普及および訪問ステーションなどへのストーマケアに関する情報や技術のサポートが課題である。