日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 232
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カイコ蛹卵巣から単離したニューロメジンUレセプター相同体cDNAを用いたタンパク質発現系の検討
*本間 崇勘場 麻里新美 輝幸山下 興亜柳沼 利信
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抄録

哺乳類のニューロメジンU(NMU)のC末端側のアミノ酸配列は休眠ホルモン(DH)のそれに類似していることから、相同性PCRにより、カイコ蛹卵巣を用い、NMUレセプター(NMUR)相同体cDNAを5種類単離した。推定されるアミノ酸配列はいずれも、ヒト及びラットのNMURとショウジョウバエ相同体に高い相同性を示した。2種類(Type1、2) は7個の膜貫通ドメインを有した。他の3種類(Type3、4、5)は6番目の膜貫通ドメインの途中でアミノ酸配列が変化するため、5回膜貫通型である可能性が考えられた。いずれの塩基配列も1から1030番目まで共通であるため、同一遺伝子からのスプライシングの違いによって生成されると考えられる。Type1、2に特異的なdsRNAを休眠系統の蛹に注射した結果、わずかな非休眠卵を産む個体が得られた。そこで、これらのNMURがDHと結合するかどうかを検討するため、大腸菌によるBmNMUR発現系の構築を試みている。

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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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