1989年3月23日にユタ大学とサザンプトン大学の2人の研究者によってアナウンスされたcold fusion(常温核融合)の可能性は,comfusion(condenced matter confinement nuclear fusion)と呼ばれ,もし実際に起りうるとすれば今世紀有数のトピックスとなる。一方,ミュオン核融合の研究は10年以上の歴史を持ち,ブリガムヤング大では,これに類似の現象が観測されたと主張する。 本稿は水素エネルギーの立場から,金属水素化物と重水電解系の界面でのダイナミックな非平衡系で核融合が可能なことを提唱する。この現象は,まだよく知られていないこともあって,特に今日までのcold fusion研究の経緯について述べ,理解を容易にした。 要点はcold fusionは優れて表(界)面の特徴的現象でsurfusionとも呼ばれてよいことも併せて提案した。