2002 年 19 巻 6 号 p. 469-474
我々は,全ての日常的な仕事はコンピュータが代行すべきであるという観点から,エンドユーザが自分のエージェントを自ら作成し利用するためのツールとして窓口業務を例題としたアプリケーションフレームワークの研究を行っている.本稿では,窓口利用者の電子フォームへの記入を支援する自動記入エージェントの実現方式について述べる.従来の方式では,自動記入のための記入ルールを手動で定義する必要があったが,新たに,記入履歴から記入ルールを抽出する方式を確立することで,記入ルールの生成を自動化した.本システムは,自動記入と記入ルールの学習を行うユーザエージェントと,学習した知識の交換を仲介するブローカエージェントの2種類のエージェントからなる分散協調型システムでJavaとXMLを用いて実現している.