コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
ソフトウェア開発プロセスの並列作業に基づくプロセスの複雑さの提案
尾花 将輝花川 典子飯田 元
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 29 巻 4 号 p. 4_278-4_292

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抄録

ソフトウェア開発プロジェクトでは想定していた開発計画とプロジェクト終了後の開発実績には大きな隔たりがある.例えば,顧客の要望で機能要件が変更され,それに伴い変更作業のプロセスが当初の計画に追加される等である.予期せず追加されたプロセス(フラグメントプロセス)は開発プロセス全体を複雑化する.複雑になったプロセスはプロダクト品質に影響すると予想されるが,従来の研究ではプロセスの複雑さとプロダクト品質の関係が明確に示されていない.そこで,本稿ではソフトウェア開発プロジェクトの並行作業に着目したプロセスの複雑さを提案し,プロダクト品質との関係を明確にする.プロセスの複雑さはフラグメントプロセスによって開発プロセスがどのように複雑化するかを定量的数値で示す.本提案を産業界における8つのプロジェクトを用いてプロセスの複雑さとプロダクトの品質の関係を調査した.結果,PC値と致命的障害には相関係数0.786を確認した.更に,プロジェクトのプロセスの複雑さを用いてリリース後のプロダクト品質を予測した結果,実測値に近い品質を予測することができた.

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© 2012 日本ソフトウェア科学会
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