岩手県立大学ソフトウェア情報学部のPBL科目である「プロジェクト演習」は,1年生から3年生までが同時に受講する必修科目であり,3学年が混成でプロジェクトを組み,3年間繰り返し受講することが特徴である.本稿では,プロジェクト演習の内容と実践結果について述べる.評価の結果,学年混成と繰り返し受講することは学生や教員に肯定的に捉えられ,学年を追うごとに周辺的な参加から徐々に中核的な役割を担っていく様子が明らかになった.また,学生の自己評価の3年間の経年変化を分析したところ,成長の実感が向上と減少を繰り返しながらも段階的に高まっていくことが示唆された.一方で,学年がはさまれる2年生の役割が複雑化するなどの,学年混成ならではの問題も明らかとなった.