コンピュータ ソフトウェア
Print ISSN : 0289-6540
ローマ字入力による日本語識別子入力補完プラグインの開発と評価
熊谷 優斗伊藤 恵奥野 拓
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2019 年 36 巻 2 号 p. 2_21-2_27

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抄録

近年のソフトウェア開発プロジェクトの複雑化は,ソフトウェアの保守にかかる時間的コストを増大させている.保守作業において最も時間的コストがかかる作業は,既存のソースコードの読解作業であるとされ,コスト削減のためにソースコードの可読性を高めることが重要である.可読性向上の方法の1つとして,ソースコード中の変数や関数の識別子名を日本語で書くことが有用であるとした報告はいくつか存在する.しかし,識別子を日本語入力する際には,文字変換の手間があることや入力補完が効き辛いことが原因で,プログラマに入力の負担が発生してしまう.本研究では,日本語識別子をより扱いやすくすることを目的として,ローマ字入力による日本語識別子の入力補完を可能とするプラグインの作成を行なった.また,作成したプラグインを用いて被験者に日本語識別子の入力を行なってもらい,入力の負担を軽減できたことを示した.

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© 2019, 日本ソフトウェア科学会
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