2022 年 39 巻 2 号 p. 2_101-2_123
ソフトウェアテスト手法の1つであるファジングでは,テストケースを自動で生成,実行する.新たなファジングツールが提案された場合,後発ツールの方が優位であることを示すためにツール同士の比較評価が行われている.しかし,ベンチマークが評価ごとに異なる場合が多い.ベンチマークが異なる場合,評価結果を各比較評価間で比較することは公平ではない恐れがある.そこで,カバレッジに基づくファジングツールの評価に利用された実績があるプログラムをまとめたベンチマークを作成して4つのツールを適用し,パス数とブランチカバレッジについて評価した.その結果,ファジングツールの進化は,検出したパス数の向上に寄与しており,ブランチカバレッジの向上に対する寄与が小さいことがわかった.