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Print ISSN : 0289-6540
ディジタル曲線と多面体の平滑化アルゴリズム
大野 義夫
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1988 年 5 巻 1 号 p. 1_23-1_41

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抄録

ディジタル曲線や誤差をもつ折れ線の頂点列を平滑化した頂点列を得るアルゴリズムを与える.このアルゴリズムによって得られた頂点列からBスプライン曲線などを作れば,うねりのないなめらかな曲線が得られる.このアルゴリズムは,操作S_1,停止条件,操作R_1という3つの部分から構成される.操作S_lはもとの頂点列のギザギザを減らすもので,何回も繰り返して適用できる.停止条件は,各頂点に対して操作S_lを何回まで繰り返して適用してよいかを定める.操作R_1は操作S_1によってひずんだ形を補正する. このアルゴリズムは単純で,計算量もそれほど多くない.はじめの頂点列に含まれている誤差の大きさによって対応を変えることも可能である.同じ考え方を3次元に拡張して,曲面を規定するメッシュの平滑化にも応用することができる.

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© 1988, 日本ソフトウェア科学会
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