抄録
アクティブソフトウェアは、計算の状況に対応して、能動的に処理を選択できること、動的に自分を調整できることの特徴をもつソフトウェアである。これについて、能動関数による能動形プログラミングや、自発的機能をもつオブジェクトの概念が有効であることを示してきた。動的な調整を実現することに対して、能動関数の配列を導入すると、並列動作の可能性を含めて、ソフトウェアの変更への対応性が一層向上する。能動関数の配列を用いた能動形プログラムの具体的な例を通して、アクティブソフトウェアの構成における能動関数の配列の有用性について報告する。関連する今後の問題として、配列の要素となる能動関数を分散環境で移送すること、および、可変なハードウェアで実行することなどについて触れる。