社会福祉学
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町内会・自治会が福祉系NPOを創出するプロセス : 地域リーダーの役割に焦点をあてて
大野 真鯉
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2010 年 51 巻 3 号 p. 78-90

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抄録

本研究の目的は,町内会・自治会が福祉系NPOを創出し連結するプロセスを明らかにすること,そしてその際,地域リーダーがどのような役割を果たすのかをコミュニティワークの観点から考察することである.2事例の事例研究を行ったところ,「第I期:ボランタリー活動の芽生え」「第II期:ボランタリー活動の拡大」「第III(IV)期:町内会・自治会の改革」「第IV(III)期:福祉系NPOの創出」「第V期:自治会と福祉系NPOの協力関係構築」の5段階の過程をたどることが明らかになった.また,その過程で町内会・自治会側のリーダーがボランタリー活動を承認すること,またリーダーらがチームワークにより主に刺激者,調査・分析者,表出者の役割を分担していることが理解できた.さらに,特定のリーダーを軸に両者を連結する方法と,兼任リーダーを軸に不特定多数のメンバーで情報交換をしながら連結する方法とに分かれた.

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© 2010 一般社団法人 日本社会福祉学会
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