社会福祉学
Online ISSN : 2424-2608
Print ISSN : 0911-0232
セルフヘルプ・グループ・ユニークフェイスにみる機能の変遷について
津久井 康明
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2014 年 55 巻 3 号 p. 66-77

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抄録

本研究では,1999年に設立されたセルフヘルプ・グループ(以下,SHG)ユニークフェイスの機能の変遷を明らかにし,SHGの機能をめぐる研究に新たな枠組みを提示することを目的とした.その際,「内へのセルフヘルプ」と「外へのセルフヘルプ」という分析枠組みを用いて,SHGユニークフェイスの活動の分析を行った.その結果,SHGユニークフェイスが,参加者の普遍的なニーズに対応する機能を前提としつつ,個別的なニーズの間のバランスを保ちながら,SHGの機能を調整していったことが明らかになった.また,SHGユニークフェイスに見られたような機能の変遷は,ほかのSHGへも適用できる可能性があることが示唆された.

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© 2014 一般社団法人 日本社会福祉学会
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