本調査報告の目的は,短期入所生活介護(以下,ショートステイと記す)における生活相談員の予約業務および稼働率管理の実態や課題について明らかにすることである.A県内にある短期入所生活介護事業所全239カ所に勤務する生活相談員を対象に質問紙調査を行った(121通/有効回答率50.6%).調査の結果,ショートステイの生活相談員が行う予約業務および稼働率管理の特徴として,以下の3点が明らかになった.第一に,生活相談員は予約業務を相談援助の一環としてとらえており,柔軟かつ丁寧な対応が展開されていること,第二に,生活相談員が担う予約業務には,相談援助の側面と同時に稼働率管理の側面があること,第三に,生活相談員が稼働率管理に固執するあまり,多職種との板挟みに陥る可能性があることである.生活相談員が孤立しないために,稼働率管理の責任を生活相談員のみに帰するのではなく,事業所としてのサポート体制が必要と考えられる.