2024 年 65 巻 3 号 p. 41-52
社会的養護を必要とする子どもの生い立ちにかかわるライフストーリーワーク(以下,LSW)は,重要かつ有効な支援として実践が広がっている.本研究の目的は,質的調査で見いだされたLSWの形態(生活場面型LSW,設定型LSW,セッション型LSW)と,LSWの実施過程について量的調査で検証することである.全国の児童養護施設の職員を対象にアンケート調査を行い,多変量解析を用いて分析を行った結果,3形態のLSWを検証することができた.そして,これまでLSWの各形態が循環的に関連しながら展開するとされていた実施過程は,生活場面型LSWを通して子どもの生い立ちや家族に関する疑問や気持ちを受けとめ,そこから改めて子どもに説明する設定型LSWや,ワークを通して少しずつ生い立ちを振り返るセッション型LSWに繋がっていることがわかり,循環するというよりは段階的に展開していることが明らかとなった.