移植
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ミニマム創下ドナー腎採取術の検討
瀬戸 親島 崇武澤 雄太篠崎 康之野原 隆弘
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2024 年 59 巻 Supplement 号 p. s252_2

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抄録

当院では生体腎移植の際のドナー腎採取術に、2006年よりミニマム創手術を採用している。この利点は、単一の小さな創、環境に優しく炭酸ガス不使用、低コスト、腹膜外アプローチ、周術期および晩期の合併症が少ない(以上、ミニマム創学会HPより)の他に、従来の手術器具を使った教育を行える、など多くの利点を備えている。腹腔鏡下ドナー腎採取術では、Hem-o-lokの規制から血管処理に自動縫合器を使用することが多く、分腎機能を勘案しつつも、腎側の血管長を考慮して左腎を採取する傾向がある。その点、ミニマム創下ドナー腎採取術では側性に関わらず腎血管を可及的長く切離でき、ドナーの残腎機能に配慮した採取側の選定が可能である。当院の本術式について後方視的に検討した。[期間:2006年1月-2024年1月 症例:93例(男/女=37/56) 年齢:59±9.9歳 BMI:22.8±2.77 採取側:右/左=34/59 切開長:6.5±0.6cm WIT:6.7±1.3分 術前eGFR:76.8±14.8ml/m 退院時eGFR:48.6±8.6ml/m 術後2年未満(n=69、13.2±3.6か月)eGFR:48.5±9.4ml/m 術後2年以上(n=59、6.4±3.8年)eGFR:50.5±9.6ml/m]

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