移植
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地方中核病院で腎移植を立ち上げてからの10年
高田 昌幸大野 良和西川 貴雄品川 友親松井 佑樹山内 寛喜河野 眞範角野 佳史
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2024 年 59 巻 Supplement 号 p. s366_1

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抄録

【目的】 日本における腎移植件数は増えているものの地域差が大きい。福井県では1980年代から腎移植が開始されたが年間の移植件数が0から1.2件であった。我々の施設では福井県内の腎移植件数を増やすために当院での腎移植立ち上げを計画した。【方法】2011年より2年間の準備期間の後に2013年より生体腎移植を開始した。high volume centerの協力を得て、大きな問題なく10年間生体腎移植術のみ行った。【成績】2013年から2023年11月までの間に18件の生体腎移植を行った。年齢は19歳から68歳、透析歴は0から264ヶ月、ドナー年齢は44歳から84歳であった。ABO血液型不適合移植は3例であった。腎移植後、5年前後で2名のレシピエントが死亡したが死亡原因は不明でDWFGであった。生存してるレシピエントは全て生着している。更に、他院で移植した患者も合計10名受け入れ外来通院中である。【結論】病院内外の多くの方々の協力のもと腎移植立ち上げから10年間腎移植を継続できた。今後も腎移植が当院で継続可能な医療として根付くための課題を掘り下げていく。

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