抄録
暖地型イネ科牧草の出穂特性と草種間競合との関連を知る目的で, 匍匐型の3草種を供試し, 3草種間及び2草種間の競合条件並びに無競合条件下における茎数, 出穂茎及び草高などの変化を調べた.
パンゴラグラスは, 他の2草種に比べ草高が高く, 植付け当年の出穂が盛んなことから競合に強く他の2草種の生育を抑制する.バヒアグラスは, 草高はパンゴラグラスに劣るが, 越冬性がよく, 第2年目には茎数増加と共に盛んに出穂を行ない, パンゴラグラスに抑制されなくなる.キクユグラスは出穂しないため, パンゴラグラスには抑制されるが, バヒアグラスに比べ, 分げつの伸長がまさるため, バヒアグラスの影響は強くない.刈取りは, パンゴラグラスの出穂を抑制し, その競合力を弱める.以上のように, 草種の出穂特性は草種間競合と関係が深い.