熱帯農業
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茶樹の起源に関する形態学的研究
第5報クラスター分析による1元説の提唱
橋本 実志村 喬
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1978 年 21 巻 2 号 p. 93-101

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抄録
日本, 中国, ビルマおよびインドにおける15地域のチャを供試してクラスター分析を試みた.分析の結果はおおむね4群に区分できた.群ごとの地域をみると, 葉が著しく小さいチャで1つの群, 台湾の山岳地帯とインドのNaga Hillsのチャで1つの群, アッサムの大部分と上部ビルマの葉の大きい型で1つの群をそれぞれ構成し, さらに台湾の丘陵地帯や海南島のチャにアッサムの一部のチャが含まれる広範囲な地域で1つの群を構成していることも認められた.このように北回帰線を中心に台湾を含む中国東南部からアッサムにわたる範囲内で中国種とアッサム種が混在し, またナガ地域と台湾とで非常に高い類似性をもったチャが存在することは, チャの形態学的差異を地理的に区分して2元説を主張することには問題があると思われる.したがって中国東南部からインド・アッサムにわたる範囲の中間地域, すなわち中国の四川・雲南地方にチャの起源としての中心地を推定し, 1元説を提唱した.
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© 日本熱帯農業学会
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