熱帯農業
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繊維作物の種類および利用と植物分類上の区分との関係*
川鍋 祐夫
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1980 年 24 巻 2 号 p. 45-53

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抄録

18種の重要雛作物を含む, 128種の繊維作物について, 所属する属科, 目を調べ特定の分類群から多くが出ているか, 出ているとすればそれはどんな群か, を検討した.
アオイ目, イラクサ目, ユリ目のように繊維作物にかかわる科, 属が多いものと, フトモモ目, パイナップル目のよう1こその少ないものがある.繊維作物が多く出ているアオイ科, シナノキ科, クワ科, イラクサ科, リュウゼツラン科などは, 茎の靱皮雛や葉の維管束繊維の発達が著しい, とされている群である.経済的に重要な栽培作物は一年生が多く, 半野生ないし野生の低木, 中高木からは自給用又は市場性の狭い繊維が生産されている.温帯性の繊維作物はアマ, アサ, ニュージーランドアサの三種で, それ以外の多くのものは熱帯性である.

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