熱帯農業
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沖縄におけるサトウキビの物質生産に関する研究
第2報 サトウキビの太陽エネルギー利用効率の品種間差と生長関数
島袋 正樹工藤 政明宮城 幸照玉城 光一
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1981 年 25 巻 4 号 p. 157-162

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抄録

沖繩におけるサトウキビの代表的7品種を用いて, 物質生産からみた育種, 栽培の基礎的方向を明らかにする目的で, 太陽エネルギー利用効率の (Eu) 品種間差ならびにEuと生長関数との関係を検討した.6, 7月にEuは高い値を示し, その値は7品種平均で3.115%であった.最も高いEuを示したのはRK65-37, RK65-368の4.263%であった.伸長初期から伸長旺盛期の前半まではNCo310に勝るEuをもつ品種が見い出されたが, 伸長旺盛期の後半から伸長後期ではNCo310に勝るEuをもつ品種は見い出されなかった.伸長旺盛期の後半から伸長後期で高いEuをもつ品種を探索することが, 今後の品種育成の課題であり, これは品種の葉面積の大小より葉面当りの乾物生産能率を通じて探索されると考えられる.

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