抄録
1977年より7カ年間タイトウモロコシ開発技術協力プロジェクトにおいて試験研究, 普及および農協強化等の事業を推進した.
試験研究では現行の基礎技術の実用性の確認に続いて潅漑その他土壌水分の有効利用対策や輪作等について検討した.また近年問題化してきた子実に対するアフラトキシン汚染について流通各段階での実態につづいて収穫法に関連した汚染防止対策について菌と化学分析の両面から検討を行った.
普及面では増収技術の農家段階への定着を企画して研修と展示圃の設営を推進したが, この過程の中からトウモロコシ作に対する農民の関心を喚起するための多収穫競作を試みた.その結果収量面で予想外の多収が実現し, この試みは広く波及し技術普及上にかなりの成果をあげ得たように考えられた.