【目 的】 間接胃集団検診の陽性判定率に対する喫煙の影響について検討することにより、禁煙の促進が今後の間接胃集団検診の精度向上に役立つ可能性を見いだす。
【方 法】 2011年度の1年間に当健診センターで施行した間接胃集団検診の受診者13,969名を対象とした。
【結 果】 受診者全体で喫煙と陽性判定率は有意な正の相関を示した。年齢層別では30~49歳と50~69歳において有意な正の相関を示した。
【考 察】 喫煙は胃がん検診の陽性判定率を有意に増加させ、偽陽性による不利益を助長する可能性があると考えられた。
【結 論】 喫煙は間接胃集団検診の精度に悪影響を及ぼす可能性があり、この結果を喫煙者や地方公共団体、企業などの担当者に知らせることで、今後のさらなる禁煙意欲に結びつけたい。