交通工学研究発表会講演集
Online ISSN : 2760-2400
一般社団法人 交通工学研究会
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第 45 回 交通工学研究発表会
LRT 新規開業時における需要推計値と実利用者数の乖離要因に関する研究
杉本 陸冨岡 秀虎森本 章倫
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会議録・要旨集 認証あり

p. 618-623

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抄録

我が国で最初の全線新設の芳賀・宇都宮 LRT が 2023 年 8 月に営業を開始した。路面電車としても 75 年ぶりの新規開業ということもあり初年度の利用者数は、休日は当初の推計値を上回り、開業直後は推計値の約 3 倍もの利用者数が観測された。また、平日の利用者数も開業後から着実に増加している。本研究では、LRT 新規開業時における需要推計値と実利用者数の乖離要因を明らかにすることを目的とする。交通系 IC カードデータを用いてクラスター分析と決定木分析を実施し、LRT 利用者特性を把握した結果、本事例の乖離要因として、開業直後に本源需要利用者を含む私事利用者が多数存在した点と時間経過に伴い既存利用者が通勤・私事利用者へ移行し利用が定着した点の 2 点が明らかになった。

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