主催: 一般社団法人 交通工学研究会
会議名: 第43回交通工学研究発表会
回次: 43
開催地: 日本大学(東京都)・オンライン同時配信
開催日: 2023/08/08 - 2023/08/09
p. 419-426
2022 年の冬に札幌圏では短期間の記録的な大雪により,市内では交通網に大きな混乱が生じた.本稿では,この大雪イベントにより道路に生じた異常の定量的評価を試みる.非負値テンソル因子分解を用いて雪害当時の断面交通量の特性を分析することで,降雪によって道路が受けた影響の定量的に評価する.また,因子分解で抽出される特徴を解釈する方法として,新たに疑似逆行列を用いた手法を提案する.断面交通量の因子分解で得られた特性には,雪害による全体的な影響を示す成分,および局所的に顕著な影響があったかを示す指標と解釈できる成分が含まれていた.提案手法で局所的に大きな影響を受けた箇所を特定し,その断面交通量の変動を確認した.