抄録
近年,社会調査において回答拒否等により回答率が減少している.調査条件を工夫することで,回収率を増加させ,調査結果の信頼性も高めることが望まれる.しかし,調査条件と回収率の関係の研究は十分とはいえない.本研究は,駐車場利用者への聞き取り調査において,調査条件により回収率がどのように変化するかを明らかにする.具体的には,調査員の性別や,調査主体の伝達の有無,腕章の有無等による回収率の変化を調べる実験を熊本市のまちなか駐車場調査で行った.調査主体の伝達をすることで非伝達時と比べ回収率は 25.4%上昇し,調査員が女性の場合は男性の場合より 14.6%上昇する結果が得られた.これらの結果は,効率的かつ効果的な調査実施に向けた参考情報となりうる.