抄録
プラスチックは製品として米国で約100年前に誕生した。日本で日用品として出回ってから半世紀になる。軽くて強く、加工が簡単で使い易いなど、メリットが多い。しかし原料として石油資源を大量に消費することや、自然界に廃棄物として長期間残存し、たくさんの生物に害を及ぼしてしまうことが大きな問題になってきた。これらを解決すると期待されるのが「微生物工場」による生分解性プラスチックの大量生産技術。その裏では微生物を相手に実用化への苦労の日々が続いた。生分解性プラスチックが、地球生命圏の救世主になる日は来るのだろうか。