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社会への架け橋 ~シリーズ2 地球の水を考える~
新しい“山の手入れ”で、森の命と水循環を救う
国立研究開発法人科学技術振興機構
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2016 年 2016 巻 9 号 p. 12-13

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抄録
日本は国土の約65%を森林が占める「森の国」である。これまで輸入材の増加で国産木材価格が低迷し、林業従事者の高齢化もあって人工林の荒廃が進んでいた。鬱蒼と茂った森林は豊かに水を蓄えているように見えるが、雨水は枝葉から蒸発してしまい、土壌にまでは浸透しない。森の機能を回復させる有力な対策が、間伐である。適切な間伐により、雨水の蒸発が減り、光が森林下層にまで届くことで下草が回復し、土壌への浸透能力が高まる。同時に、表面流による土砂流失や濁水も防ぐことができる。
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© 2016 国立研究開発法人科学技術振興機構
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