VIRUS
Online ISSN : 1884-3425
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膿病ウイルスの免疫学血清学的研究
II. 家蚕膿病多角体の凝集反応
鮎沢 啓夫
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1954 年 4 巻 3 号 p. 241-244

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抄録

1. 膿病蚕血液上清疫家兎血清, 多角体溶解液免疫家兎血清は共に多角体を凝集し一方の血清の凝集素は他方の抗原によつて吸収される.
2. 正常蚕血液上清免疫家兎血清は多角体を頭集しないしまた正常蚕血液上清免疫家兎血清及び多角体溶解液免疫家兎血清中の凝集素を吸収しない.
3. 病蚕血液上清を材料としてフオルマリンワクチンを調製し蛹を免疫したが多角体凝集素の増加は殆どみられなかつた.
4. 従つてフオルマリンワクチンを蛹に接種する場合多少の免疫効果を示すのは体液の中和抗体や多角体凝集素のみからは説明しえないことについて考察を加えた.

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