ウイルス
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放射性同位元素P32によるアブラムシのダイコンモザイク病伝播に関する研究
西沢 正洋西 泰道木村 俊彦
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1959 年 9 巻 2 号 p. 130-133

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抄録
1. 放射性同位元素P32を用いて, モモアカアブラムシのダイコンモザイク病ウィルス伝播に関する実験を行つた.
2. P32病ダイコンに5分間, 10分間吸汁モモアカアブラムシを5分間, 10分間づつ順次健全ダイコンに吸汁せしめると5-6番目の健全ダイコンまで発病し, P32は10番目のダイコンまで移行することが認められた.
3. P32病ダイコンに10分間吸汁モモアカアブラムシを1分間づつ順次健全ダイコンに吸汁せしめると15番目のダイコンまではウイルス伝染能力が認められ, P32は15番目までアブラムシによつて移行した.
4. P32病ダイコンに1分間吸汁モモアカアブラムシを1分間づつ順次健全ダイコンに吸汁せしめると, 8-9番目のダイコンまで伝染能力が認められ, P32も同様な移行を示した.
5. P32病ダイコンに30秒間吸汁モモアカアブラムシを30秒間づつ健全ダイコンに吸汁せしめると, 8番目のダイコンまで伝染能力があり, P32は同様の移行を示した.
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© 日本ウイルス学会
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