動物の循環器
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犬の長時間心電図に関する研究
II.心拍数,ST部分および不整脈の日内変動についての検討
清水 憲次舟橋 紀男仲澤 政雄日下部 憲道神園 健福田 久夫鹿野 りえ内野 富弥小山 秀一本好 茂一
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1990 年 23 巻 23 号 p. 38-43

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抄録
健康なビーグル10例について,24時間心電図を記録し,心拍数,ST部分および不整脈出現の日内変動を検討した結果,下記の結果を得た。
1.心拍数は,23時~9時の低心拍帯と,10時から22時までの高心拍帯に区分され,深夜から早朝にかけて減少し,日中増加する傾向が認められた。
2.STレベルは,深夜から早朝にかけて下降,日中から夕刻にかけて上昇する傾向が見られ,心拍数とわずかに相違が認められた。STスロープは,個体によるパラツキが大きく,24時間の変動に一定の傾向は見られなかった。
3.不整脈は,洞性不整,洞性頻脈,洞性徐脈,洞停止,期外収縮ならびにA-VII度ブロックが認められた。洞性頻脈は日中から夕刻に,洞性不整,洞停止,期外収縮およびA-VII度ブロックは深夜から早朝にかけての発現が目立った。
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© 日本獣医循環器学会
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