抄録
近年、公共施設の喫茶や清掃に障害者が従事する例が広がっている。福祉的就労から企業就労への通過点と考え、東京23区のうち特徴的な区の実態について調査した。調査に際して、区が導入する場合を考慮し、企業解雇者から養護学校卒業者までの幅広い社会参加を図るという視点が必要となった。調査結果では、まず、労働省等補助金活用型と福祉工場型では、労働法制上の最低賃金が保障されている。障害者事業団型では、収益の分配方式のため、最低賃金の保障はない。一般企業への流れは別の機関に委ねる例が見られる。(例: 独自の就労支援センターや障害者の雇用促進に関する法律による雇用支援センター) 一方、養護学校卒業者等については、区立や民営の作業所が満員の場合、喫茶や清掃が求める条件に満たなくても、採用することもありうる。この場合、後日に調整できる制度が必要と考える。ただし、実例が少ないので、今後さらに、研究を重ねたい。