1990 年 13 巻 7 号 p. 441-448,429
嫌気・好気繰り返し法による生物学的脱リンにおける1サイクル中のリンおよび有機物の濃度変化を記述するために,汚泥がその脱リン特性に基づき,脱リン性微生物と非脱リン性微生物の二相から構成するものとし,有機物の濃度影響を考慮したモデルを提案した。
1サイクルの間のリンの放出,摂取挙動は脱リン性微生物,嫌気状態での投入有機物などに大きく影響される。また,槽内の有機物は嫌気状態で微生物によりほぼ摂取されている。実験による濃度変化の測定結果は,簡単なモデルにより,ほぼ正確に表し得ることが確認された。