廃棄物学会論文誌
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論文
マイクロストレーナーを用いた回転平膜法による活性汚泥分離
藤井 隆夫迫田 章義鈴木 基之
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2002 年 13 巻 6 号 p. 394-400

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抄録
省エネルギー型で膜の耐久性に優れた汚泥分離システムを提案した。このシステムの特徴は分離濾材の孔径が45μmのマイクロストレーナーを使用するところにあり, 膜分離に障害となる目詰まり物質を透過させるため, ケーク層比抵抗を大幅に小さく維持でき, 長期間安定した分離が可能である。基本的にはケーク層濾過を応用した汚泥分離であるが, 分離差圧を1~2kPaで操作することにより汚泥の圧密化を防ぐことができる。さらに回転平膜法と組み合わせることにより, 濾材の回転による剪断力でケーク層の形成を抑制することができる。また濾材表面に疎水性処理を施したステンレス製スクリーン (孔径45μm) を用いて長期間の実証実験を行った結果, 3ヵ月間に2回の簡単なブラシ洗浄だけで安定した運転が可能であり, 処理水質 (SSおよびTOC濃度は10mg/L前後) も良好であった。
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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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