抄録
ストーカ式ごみ焼却炉におけるごみ供給量安定化システムの確立に向けた研究の一環として, ごみの見かけ密度と低位発熱量との関連を明らかにし, 模擬ごみを用いた実験によりごみの圧密特性を検討した。人口や地域差の影響はあるものの, ごみの見かけ密度と低位発熱量の間には強い負の相関関係が認められ, 見かけ密度の測定により低位発熱量の推定が可能となった。ごみ供給部でのごみの見かけ体積変化が大きく, ごみ供給量の推定にはごみの圧密を考慮することが不可欠である。実験により求めた圧密特性曲線は, 二次近似式で表される部分と一次近似式で表される部分からなり, ごみ組成により異なるものの基本的には同様の特性関数で表すことができる。