熟成コンポスト中に基質のみ,生分解性プラスチック(BP)のみ,または両者を加えたときの,それぞれの分解速度を調べた。なお,基質にはデンプンを,BPにはデンプン入り生分解性プラスチックを使用した。基質の分解速度はBPの有無によらずほぼ同じであったが,BPの分解は基質が共存すると遅くなることが確認された。また,コンポスト中の細菌数が安定した時期では,それぞれの分解が一次反応にしたがうことが確認された。この結果を利用して基質とBPを一定量ずつ定期的に反応器に投入した場合の残存量の推移をシミュレーションしたところ,投入量は小さくても反応速度の遅いBPが残存しやすいことが示された。