抄録
2006年東京都廃棄物処理計画の中で、平成22年度末までに廃プラスチック類の埋立ゼロを目指す方針が示されている。本研究では、東京都内の廃プラスチックの脱埋立化に向けた具体的な検討を行うために、廃プラスチック類の中間処理の許可を持つ1都3県に立地する事業者を対象にアンケート調査を実施した。本稿では、中間処理施設の受入及び搬出状況を把握するとともに、輸送エリア・処理方法別にケース設定し、ケース間の輸送効率性について比較考察した。その結果、東京都から排出される廃プラの多くが依然として埋立処分される現状を把握するとともに、輸送効率を考慮して今後のリサイクル化を検討する場合には、東京圏域内を中心にした施設整備が有利になること等を明らかにした。