日本水処理生物学会誌
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ディスポーザ排水処理システムにおける負荷特性と微小動物相・浄化機能との関係解析
鈴木 理恵徐 開欽大内山 高広山崎 宏史山海 敏弘稲森 悠平佐竹 隆顕
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2006 年 42 巻 4 号 p. 169-176

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抄録
都市部の集合住宅で設置が増加しているディスポーザ排水処理システムについては、流入負荷量と好気反応槽の微小動物相と浄化機能との関係解析は過去になされていない。本研究では、農村地域へ設置された分散型ディスポーザ排水処理システムの流入負荷量と処理性能、および、微小動物相と浄化機能との関係を評価することを目的として検討を行った。その結果、一人あたりの流入BOD負荷は22.0g・人-1・日-1であった。ディスポーザの有無により、BOD負荷は大きく異なり、ディスポーザの使用により、BOD負荷は2倍に増加することがわかった。また、処理水水質は、全体の75%はBOD 30mg・l-1以下と良好であった。なお、微小動物相と浄化機能との関係については、ディスポーザの流入負荷の増大により活性汚泥性生物・中間活性汚泥性生物および非活性汚泥性生物等の割合は変化する傾向にあり、従来型の生物処理システムで浄化能の高い時に出現する微小動物が出現すればBOD除去能は高まり、これまでの生物指標の活用できることが示唆された。
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© 2006 日本水処理生物学会
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