日本水処理生物学会誌
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報文
  • アセンシオ–ダミアン ホルヘ エンリケ, 井上 大介, 池 道彦
    原稿種別: 報文
    2025 年61 巻4 号 p. 81-93
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/12/15
    ジャーナル フリー

     水溶性セレン(Se)であるセレン酸塩[Se(VI)]と亜セレン酸塩[Se(IV)]は、高濃度になると生物に対して有害影響を示すことが知られている。本研究では、Se(VI)/Se(IV)を除去するバイオ吸着剤の候補として生きたウキクサに着目し、6種のウキクサよるSe(VI)/Se(IV)の吸着能を比較した。試験したウキクサの中では、Lemna gibba(Lg)が最も高いSe(VI)及びSe(IV)吸着能力を示したことから、最も有効なバイオ吸着剤として選定した。Lgは、汚染サイトで報告されているSe濃度において有意なSe除去を示したが、0.2 mg-Se/L以下でのSe(VI)除去はわずかであった。Se(VI)とSe(IV)の両者に対する吸着等温線は、Sipsモデルに最も適合し、Se(VI)及びSe(IV)に対する最大吸着容量はそれぞれ、乾燥重量あたり0.96 mg/g及び1.17 mg/gと推定された。また、LgによるSe吸着能力は、平衡濃度が0.5 mg-Se/Lおよび1.0 mg-Se/Lの条件下において、既存のSe吸着剤よりも高く、Se除去に有効なバイオ吸着剤であることが明らかとなった。また、Seを吸着したウキクサバイオマスは、サプリメントや肥料、嫌気性消化の原料として再利用できるポテンシャルを有していると考えられた。

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