日本水処理生物学会誌
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招待論文
  • 村上 和仁, 鮫島 正一, 稲森 隆平, 類家 翔, 稲森 悠平, 徐 開欽, 西村 修
    原稿種別: 招待論文
    2022 年 58 巻 3 号 p. 93-105
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/15
    ジャーナル フリー

    OECDをはじめ,化学物質管理に生態系を模した評価導入の必要性が指摘されており,法および体制の整備が進められつつある。本報では,実排水を対象としてマイクロコズムWET試験および従来の単一種試験との比較・検証を行うことで,エコシステムレベルでの毒性評価が可能なマイクロコズムWET試験の有効性について検討し,40年以上に亘り安定に継代されてきたマイクロコズム系を活用し,高い再現性を有する標準試験法を確立することで,低コストで汎用性のある生態影響評価法の公定法化を目標として推進することの意義について述べた。従来法であるWET試験に準じたマイクロコズム構成種を用いた単一種試験による評価とマイクロコズムWET試験による評価の比較においては環境影響に差はみられず,同レベルの感受性を有していることが示され,マイクロコズムは物質循環・エネルギーフロー・生物間相互作用といった生態系の基本的な原理原則を有するエコシステムレベルでの影響評価が可能であることから,マイクロコズムWET試験は有効な手法の一つになり得ると考えられた。

一般投稿論文
  • ~アメリカザリガニ低密度管理とその波及効果~
    林 紀男
    原稿種別: 一般投稿論文
    2022 年 58 巻 3 号 p. 107-114
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/09/15
    ジャーナル フリー

    灌漑の用途を廃止され公園の親水池として運用されているため池では,富栄養化が常態化している事例が多い.こうした池では,非灌漑期に定期的に実施されていた水干しが実施されていない.その結果,池での生態的撹乱が消失し,特定の外来種の異常増殖が認められることが多い.このような池で人工的な水位撹乱を復活させ,鳥類によるアメリカザリガニやウシガエル幼生に対する捕食圧を高めた.その結果,アメリカザリガニおよびウシガエルの低密度管理に成功した.水生植物の繁茂が広がり,ミジンコ等の動物プランクトン類の生息密度が高まった.その効果は,食物網を通じ生物相に広く波及し,水環境保全に奏功することが確認できた.

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