日本水処理生物学会誌
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手賀沼における抽水植物の衰退 ~マコモ・ヒメガマ・外来ハス~
林 紀男小倉 久子竹内 順子八鍬 雅子
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2021 年 57 巻 4 号 p. 103-110

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抄録

 手賀沼では,干拓事業による浅瀬の消失に伴い1960年代から水生植物の衰退が進んだ。沈水植物・浮葉植物は野生絶滅し,抽水植物のヨシ,マコモ,ヒメガマなどが沼岸に水深に応じた帯状群落を形成している。近年,抽水植物の群落規模の衰退が認められることから,マコモ,ヒメガマ,および外来ハスに着目し2007年(外来ハスは2016年)と2020年の植生群落規模を比較検証した。調査は両年とも,現場踏査による目視確認,船上からの山立てによる方法を基本とし,一部で全地球測位システム(GPS)を併用した。調査範囲は,手賀沼流域の本手賀沼・下手賀沼・手賀川の全域および亀成川下流域とした。大堀川,大津川,染井入落,金山落,亀成川中上流域は調査対象から除外した。

  調査対象とした手賀沼・手賀川・下手賀沼・下手賀川・亀成川下流を合わせた抽水植物の衰退は,マコモ5.5ha(82%),ヒメガマ39.5ha(71%),外来ハス24.1ha(100%)と算定された。抽水植物3種の衰退面積総計は,約69.2haであった。これら抽水植物群落の衰退原因は,水流など環境条件の変化,コブハクチョウなど食害生物の関与,侵略的外来水生植物ナガエツルノゲイトウおよびオオバナミズキンバイなどによる影響,除草剤など農薬の影響など,複数の要因を検討したが特定には至っていない。

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