日本水処理生物学会誌
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浸漬型膜分離活性汚泥法の膜ファウリングに及ぼすpolytetrafluoroethylene平膜の親水性の影響
佐野 利夫伊藤 紘晃石田 桂佐藤 晃Luong Van DUC川越 保徳
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2021 年 57 巻 4 号 p. 79-89

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抄録

 膜分離活性汚泥法(MBR)は,懸濁物濃度や塩分濃度が高い廃水に優れた処理能を発揮する有用な廃水処理技術である。しかし,MBRの実利用にあたっては膜ファウリング(目詰まり)の問題は避けられず,今なお大きな課題である。膜の親水性は膜ファウリングの影響因子とされ,疎水性を示す膜はファウリングを生起し易いとの報告があるものの相反する研究事例もあることから,いまだ結論は出ていない。また,膜の親水性とファウリングとの関係については多くの研究事例がある一方,膜表面の親水性のみに着目してファウリングに及ぼす影響を長期間に亘って調べた研究は見られない。そこで本研究では,ベンチスケールの浸漬型膜分離活性汚泥槽に親水性のみが異なるpolytetrafluoroethylene(PTFE)製の平膜を導入し,膜表面の親水性が膜ファウリングに及ぼす影響を明らかにした。その結果,膜の親水性による膜間差圧の顕著な違いは認められず,PTFE製の平膜については,膜ファウリングに及ぼす親水性の影響は小さいことが分かった。これは,膜の親水性は膜内部細孔でのファウリングに影響する可能性は示唆されたものの,膜ファウリングに最も大きく寄与する要因は膜表面で生じる汚泥ケーキ層によるためである。また,細胞外多糖類および三次元蛍光マトリックス分析の結果より,膜内部細孔を詰まらせる物質は,主に活性汚泥懸濁液に含まれるタンパク質様の成分であることが示された。

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© 2021 日本水処理生物学会
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