嫌気性アンモニア酸化(アナモックス)には、その前処理として部分硝化によるNH4+-NからのNO2--Nの生成が必要である。本研究では、ポリオルフィンスポンジ担体(10 × 10 × 10 mm)を連ねた全長30 cmの下降流スポンジ懸垂リアクターを模したドロッピングリアクターを作製し、合成NH4+N汚染地下水(40 mg/L)を流量1.0-5.0 mL/minでドロッピングリアクターに287日間供給して部分硝化の可能性を検討した。ドロッピングリアクターに合成NH4+-N汚染地下水を滴下することによって部分硝化が確認され、その部分硝化率は、合成NH4+-N汚染地下水の滴下流量とともに上昇した。部分硝化率は合成NH4+-N汚染地下水滴下流量4.0-5.0 mL/minのときに11.0-59.5%であった。ドロッピングリアクター内のスポンジ担体から、アンモニア酸化細菌(AOB)のamoA遺伝子と亜硝酸酸化細菌(NOB)のnxrA遺伝子、およびNitrosomonas属細菌(AOB)、Nitrobacter属細菌(NOB)、Nitrospira属細菌(NOB)の16S rRNA遺伝子が検出され、これらのAOBとNOBが部分硝化及び完全硝化に寄与していたものと考えられた。以上の結果より、本研究で提案したドロッピング法によって、高コストな曝気操作を必要とせずにNH4+-N汚染地下水を部分硝化できることが明らかとなった。