日本水処理生物学会誌
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活性汚泥中の核酸量の変化
金子 光美金井 玲子
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1968 年 4 巻 1 号 p. 17-20

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抄録

生物的処理機構の解明には微生物の増殖・成長過程の理解を必要とし, 環境条件の変化に対する活性汚泥の応答性を核酸レベルで把えることも重要と思われる。そこで活性汚泥中の核酸量の変化をバッチ試験により調べ, 次のようなことが明らかになった。
1) 活性汚泥の履歴によって核酸量は異なりDNA, RNAの含量比率が異なる。
2) VSSは活性汚泥の生物的量を正確に示さなく, VSSとして測定される量の約1/2~1/3が生物的量と思われる。
3) log phaseにはRNAはd (RNA) /dt=μR (RNA) に従って増加する。
4) 一定時間後にRNAの増加は止まり逆に減少する。
5) lag phaseのあるものはtl=logRNAp/〔RNAi/μ′Rが成立するものと思われる。

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