抄録
1) グルコース (400mg/l) を炭素源として, 硫酸アンモニウム, 塩化アンモニウム, リン酸アンモニウムの3種を用いて, アンモニア性窒素が0, 50, 250, 1000, 2000mg/lの各濃度で活性汚泥の生物相に及ぼす影響を調べた。
pHはリン酸緩衝液で7前後に調節した。
2) Zoogloeasp.に対しては, その凝集性に影響を及ぼし, アンモニア性窒素濃度が高くなるほど凝集性が悪くなり, フロックが断片化する。しかし, 塩化アンモニウムとリン酸アンモニウムでは, アンモニア性窒素が2000mg/lで無機物的集合の観を呈する凝集がみられた。
3) Bodosp.はリン酸イオンの多い実験槽に多量にみられた。
4) Operculariasp.は, pHが7前後であればアンモニア性窒素が少なくとも250mg/lまでは増殖可能である。pH調節をしない場合は, アンモニア性窒素50mg/lでもみられなくなる。
5) Rotaria rotatoriaはpH調節の有無にかかわらず, アンモニア性窒素50mg/lでもっともよく増殖し, 250mg/lでは増殖がかなり抑えられる。
6) 藻類は, リン酸緩衝液でpH調節を行なった場合にのみ出現がみられた。一般にアンモニア性窒素濃度が高くなると, みられなくなるが, 緑藻のChlorella vulgarisは, アンモニア性窒素濃度1000mg/l (リン酸アンモニウムによる) のところで比較的多くみられた。