2005 年 59 巻 7 号 p. 1054-1060
地球温暖化防止, 資源保護を背景としたリサイクル運動の高まり及びコスト低減対策から, 全国的に古紙の利用促進が図られてきた。特に昨今この傾向が強まり, 古紙需給バランスにも影響が及び古紙中の禁忌品を始めとする異物混入レベルも悪化してきた。
中越パルプ工業, 二塚工場では新聞用紙を主に生産しており, これまでDIP配合率を年々高めてきたが, 前述のような状況下, ピッチトラブルによる抄紙機操業性の低下や, また稀に客先の新聞輪転機で粘着物による穴あきが発生するようになった。
これらの問題を解決するため, チリに対する評価方法の見直しを進めながら, DIP製造工程の粗選, 精選スクリーンの強化, 軽異物クリーナーの増強等のこれまで取り組みを進めてきたDIPチリ低減・品質向上対策について紹介する。