紙パ技協誌
Online ISSN : 1881-1000
Print ISSN : 0022-815X
ISSN-L : 0022-815X
製紙技術特集 I
塗工ブレードがおよぼす塗工操業への影響
ジェローム ミショー前川 卓彌
著者情報
キーワード: N4付属設備, N3塗工機
ジャーナル フリー

2006 年 60 巻 12 号 p. 1838-1843

詳細
抄録

コーターマシンの高速化に伴いブレードによる塗工は最も一般的な塗工方式とされてきている。塗工ブレードは常に原紙とカラーに接触している装置であることから,最終的な塗工紙の品質とマシンの操業性を左右する重要な役割を果たしている。したがって塗工ブレードのセッティング条件や材質,またはブレードのデザインの最適化は,高品質の塗工紙を抄造するための極めて重要なファクターと言える。耐摩耗性に優れた塗工ブレードを採用することにより,ブレード刃先のセッティングを長時間同じ状態で維持できるため,操業を安定化させ品質が優れた塗工紙の生産に大いに寄与することは既に周知の事実である。
本稿ではBTGの20年以上にわたる塗工ブレードの経験と知識から,ブレード塗工の基本であるベント―スティッフ(ベベル)の関係を明らかにし,スティッフ操業における塗工ブレード刃先の状態とブレード下で起きている現象を明確化するとともに,操業や品質に影響を与えるブレード材質,デザイン,セッティング条件などについて述べる。

著者関連情報
© 2006 紙パルプ技術協会
前の記事 次の記事
feedback
Top