紙パ技協誌
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総説・資料
軸受長寿命化への挑戦
大崎 邦男
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2008 年 62 巻 5 号 p. 564-569

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抄録

軸受メーカにとって軸受寿命の長寿命化は,常にエンドユーザーより要求されており,終わりなき挑戦の対象となっている。一般的に,軸受寿命は,材料とその疲労強さ,面圧,潤滑などの使用条件に大きく左右される。長寿命化の方策として,
1)軸受材料の改善(清浄度鋼の開発など)
2)設計改善(面圧,転動体プロファイルの改善など)
3)製造技術の改善(熱処理方法,表面仕上げ方法の改善など)
4)使用条件の改善(潤滑材の改善など)
など,など,さまざまな方法が研究され,実施され現在に至っている。
シェフラーグループは,INAとFAGの統合によりそれぞれが個別に開発してきた製造技術,設計改善を合体させることにより,ここ数年で,従来の寿命を50%から70%長寿命化した軸受の開発に成功し,これを『X―Life』と名づけ,標準軸受に適用し始めました。今回は,この『X―Life』バージョンの内容について報告する。

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© 2008 紙パルプ技術協会
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