抄紙機の操業上,紙の品質を管理するパラメーターは色々あるが,フォメーション即ち地合は,印刷適性等の紙の品質を語る上で欠くことのできない重要なパラメーターである。現在市場に出ている地合測定センサは乾燥工程が終わったリールで測定するため,多層抄のように重量の大きい製品については十分な測定ができない。
この観点からフォイトペーパーは,ワイヤーパートで測定できる地合センサを開発した。このセンサは抄紙機の性能を向上させ,また抄紙機のトラブルの解決を容易にするツールにもなる。さらに原料,薬品,エネルギーの節約のみならずグレード毎に所望の地合を維持することができるようになった。
本稿ではこの新地合センサ「OnVフロックスポッター」の概要と,弊社ペーパーテクノロジーセンターに於ける最新のパイロットマシンでのテスト結果について述べる。また最後にこのセンサを導入した場合の経済効果を予想してみた。