紙パ技協誌
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パルプ特集
原料品質変化にともなうピッチ処理について
和田 敏陳 嘉義駿河 圭二
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2008 年 62 巻 7 号 p. 825-829

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抄録
近年,紙パルプ業界では,地球環境保全や資源保護の立場から古紙のリサイクルを積極的に行なっている。しかし,古紙の利用率増加や抄紙pHの中性化,抄紙系内のクローズド化,マシンの高速化などにより,ピッチトラブルが増加し,用具汚れや欠点など抄造効率低下の原因の一つになっている。
このトラブルを軽減する対策の一つとして,様々なピッチ対策薬品が上市され,適用されている。またピッチの評価法についても多数の方法があり,それぞれ特徴を持ち,状況や目的に応じて用いられている。弊社はピッチの付着性=汚れポテンシャルに注目した評価を用い,ピッチコントロール剤や凝結剤を適用している。
本報は,ピッチの成分やサイズによる分類,障害の発生理由,対策薬品の種類と特徴,評価法などピッチの基本的な事項をまとめると共に,ピッチコントロール剤による処理例を紹介する。
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© 2008 紙パルプ技術協会
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