紙の品質と生産性を問う場合,重要かつ様々なパラメータがある。その中でも水分に関するパラメータは重要であり,製造上問題が生じると多くの場合水分に起因することが非常に多い。
製紙機械の一貫プラントメーカーとしてフォイトペーパーはかねてよりこの問題を早急に解決したいと考え,自ら所有する抄速2,000m/minのマシンでテストを繰返し,紙上における水分吸収のメカニズムを探求し新たな発見をした。その結果フォイトペーパーは革新的な水分調湿装置,即ち微少量から大量の水分量を正確に紙に吸収させる装置,モジュールプロTMを独自に開発した。
すでに40台以上のモジュールプロTMが製紙のプロセス機器に据付けられているが,品質改善,生産性向上に著しい成果を上げている。本稿ではモジュールプロTMの概要やこれを利用して紙切れやカール対策またカレンダー掛けの成果向上などのアプリケーションについて報告する。