紙パ技協誌
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製紙技術特集 II
アンドリッツのティシュマシン技術
—調成工程とシュープレスを中心として—
奥西 敏夫
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キーワード: M0その他(抄紙)
ジャーナル 認証あり

2021 年 75 巻 10 号 p. 897-903

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抄録

ここではアンドリッツのティシュマシン技術の中で特徴のある3つのトピックを記述する。最初は調成ショートフローシステムである。これは「紙は原質で作られる」を体現するシステムであり,少ない装置と実績のある制御技術からなり,生産の再現性を高め品種替えや色替えをスムーズかつ迅速に行う。次に,叩解の基礎を押さえたうえで,二つのタイプのリファイナーを紹介する。一つはシリンダータイプ(パピロンリファイナー)であり,もう一つはディスクタイプ(ツインフローリファイナー)である。叩解プロセスを通じて叩解条件を一定に保ち,繊維強度,繊維のフレキシビリティを高めることができる。最後に,アンドリッツ第3世代のシュープレスを紹介する。特徴のある加圧システムによってマシン幅方向の線圧を完全に一定にすることができる。シューデザインはフレキシブルでエッジコントロールシステムも有して,シューはヤンキー輪郭に忠実に追随する。ドライネスを高めるモード及び嵩を高めるモードは運転中に調整可能である。

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